第27回 複数のCaptivateプロジェクトをリンクして再生してみようAdobe Captivateを活用した、eラーニング教材制作に役立つ連載記事
このページに掲載されている内容は、2011年に作成されたものです。
さて今回は、Adobe Captivate 5(アドビ キャプティベート 5)で、複数のCaptivateプロジェクト同士をリンクさせて再生させる方法をご紹介します。
Captivateでプロジェクトを作成する場合、一般的にはひとつのCaptivateプロジェクトにすべての内容を追加し、パブリッシュして終了。という使い方が多いと思います。
ですがこの方法だと、スライド数が100枚以上にもなるような場合、プレビューで再生させるだけでも一苦労。
たとえ苦労してパブリッシュをした完成品を再生してみたらロード時間が長すぎてしまい、再生が困難ということもあります。
ではどうしたらもっと効率よくなるかというと、プロジェクトを分割する方法がオススメです。
プロジェクトを分割する
例えば、導入→解説→クイズといったシナリオのコンテンツ.cpというファイルがあったとします。
これをひとつだけのファイルで完結させるのではなく、導入だけで1ファイル「導入.cp」、解説だけで1ファイル「解説.cp」、クイズだけで1ファイル「クイズ.cp」に分割します。
そして、作成したファイルに対して、「導入.cp」を見たら「解説.cp」を再生、そして「クイズ.cp」を再生する設定をします。
その様にすることによってファイル間同士で移動ができるため、ロード時間の短縮だけでなく、データ容量も低くおさえることができるため、効率良く作業ができるようになります。
では、どうやって作るか解説していきます。
まず、Captivateのプロジェクトファイルを準備します。ここでは、A、B、Cというファイルに分けました。
※Captivate 5 から拡張子が、cp から cptxに変わりました。
次に、Aのファイルを開き、[B.cptx]に移動する設定を[環境設定]で行います。
Aのファイルをパブリッシュします。
その際、[フォルダーにパブリッシュ]のチェックは外しておきます。
続いて、BとCのファイルも開き、移動設定を加え、Aと同じディレクトリにパブリッシュします。パブリッシュ後のフォルダは次のような形です。
色々なファイルができましたね。
迷ってしまいそうなのでちょっと解説。
通常、Captivateで保存をすると、.cp または .cptx ファイルが作られます。このファイルは、Captivateを持ってる人だけが編集できる作業ファイルです。
Flash形式でパブリッシュをすることで、swf や htm のファイルもできあがります。swfはFlash形式の素材ファイル。htm は、Webページ上でswfファイルを閲覧するための、Webページの形式です。
通常swf形式は、そのファイル単体で動作する形式ではなく、大抵はhtmとセットで読み込みをします。そのため、今回の例でいうとA.htmが開かれたらそこに、A.swfを読み込んでください。
それを読み込み終わったら、B.htmを開いて、そこにB.swfを読み込んでください。
続いて、それを読み込み終わったら、C.htmを開いて、そこにC.swfを読み込んでね!
ということになります。
言葉だけだとわかりにくいのでイメージするとこんな感じ。
原理は簡単ですが、ここで一つ注意です。
前述の操作の中で、次に、Aのファイルを開き、[B.cptx]に移動する設定を[環境設定]で行います。の部分がありましたが、ちょっと違和感があると思いませんか??
何かというと、[A]のデータを見終わったら、[B.cptx]のファイルを開くようリンクの設定をしている所です。通常は、cptxにリンクをしても、Captivate作業用ファイルにリンクしているだけなので、当然[A]のファイルをパブリッシュしても、B.cptxを開くという解釈になります。
しかし、Captivateでは若干解釈が異なり[B.cptx]にリンクをしても、自動的に[B.htm]にリンクする設定に書き換わります。
そのため、他のCaptivateファイルとリンクする場合は、リンク先のファイルも必ずパブリッシュをしておき、htm形式のデータを書き出しておく必要があります。
では、解説は終わりにしてパブリッシュしたA.htmを開いてみましょう。
こんな感じで、複数のプロジェクトをリンクしながら再生が簡単にできます。是非おためしください。
番外編 Flashグローバルセキュリティ設定の変更
ブログ内の操作を試してみたけど、あれっ動かないぞ!?
と、以下のような画面になる場合があります。
この場合、大抵Flash Playerのセキュリティの問題で表示ができなくなっています。
その様な時は、まず画面上で右クリックして[グローバル設定]を選択。
グローバルプライバシー設定パネルをクリック。
グローバルセキュリティ設定をクリック。
常に許可をクリック。
編集から追加をクリック。
フォルダーを参照をクリック。
上手く表示ができないコンテンツが格納されているフォルダを選択して[OK]。
これで再生ができます!